自己流オールオンフォーの凄まじさ

こんにちは

引き寄せ歯医者の原田です。

歯科と一言で言っても多くの分野があります。
少し専門的な話になりますが、保存修復、補綴、口腔外科、矯正歯科、小児歯科、歯科麻酔科、口腔衛生、歯科放射線、歯科医療管理、障害者歯科、老年歯科、顎関節、歯周病、歯内療法、接着歯学、などです。

これらの専門部会は毎年学術大会を行っています。
開催都市は持ち回りです。
日本口腔インプラント学会のように会員数が1万人を超える規模の学会ですと、全国から多数の人が集まります
。 大勢の人数を収容できる会場があり、かつ宿泊施設の数が十分にあるとなると必然的に政令指定都市、特に東京、大阪、福岡、名古屋、札幌といった大都会になります。

さて、2018年に大阪で開催された日本口腔インプラント学会の学術大会は大阪で行われました。

学術大会はとても大規模です。
複数の会場で同じ時間帯に別々の発表が行われます。

例えば、1階のメインホールで無歯顎患者への対応の講演が行われている同じ時間帯に2階の 小ホールでは再生療法の講演、3階の記念ホールでは人工骨の講演といった感じです。

従って、ひとりですべての講演を聞くのは不可能です。
興味のある分野の話を聞きに行くことになります。

今回私が聞いた中で、無歯顎患者さんへのインプラントの話がとても興味深いものでしたのでシェアさせていただきます。

無歯顎、つまり全く歯がない人へのインプラントの手技としてオールオンフォーがあります。

オールオンフォーは、英語で書くと All on four つまり4本のインプラントで抜けている歯をまかなおうというものです。
人間の歯は上下それぞれ14本ずつあります。
実際は上下それぞれ12本あれば普通にものは噛めます。
予算の関係で10本でも全く歯がないよりははるかにマシです。

4本のインプラントを支えにして、10本とか12本の歯を入れること自体がかなり無理のある設計であることは何となく想像がつきませんか?

実際多くのトラブルが起きています。

インプラントの柱(アバットメント)が緩んでインプラントとの間に隙間ができた、インプラントの柱や止めるネジが折れた、被せもの(冠)が欠けたり、壊れた。……

オールオンフォーについてはいくつかの論文が書かれています。
私が所属するインプラントの勉強会では、オールオンフォーの患者さんの何と25%でトラブルが起きているという情報がシェアされていました。

しかし、今回の学術大会ではオールオンフォーの創始者であるポルトガルのマロ歯科医師のグループの発表で上部構造(冠)だけで驚くことに96%でものトラブルが起きているそうです。

つまり、ほぼ全員の患者さんに大なり小なりトラブルが起きています。
決して安くない治療費を支払ってトラブルが起きるというのは患者の立場からすると不満が大きいでしょう。

逆に治療する側からしても、こんな治療法は怖くて勧められません。

オールオンフォーというネーミングは絶妙だと思います。
どんな治療か容易に想像できますね。

マーケティングでは成功しているかもしれませんが、こんな治療をまだやっているのは創始者のマロ歯科医師の出身のポルトガルと日本だけだと言われています。

実際アメリカのインプラントの学術大会ではオールオンフォーに関する発表は出て来ません。

実は、創始者マロの方法でやっているならまだマシです。
中には、きちんとマロの方法を使わず、見よう見まねで自己流でオールオンフォーをやっている歯科医師がいるのです。

その術後のレントゲン写真を見せてもらいましたが、悲惨なものでした。

本来オールオンフォーでは長いインプラントを入れるべきなのに短いインプラントを傾斜させて入れている。
そのため早期にインプラントが抜けてくる。

インプラントが上顎洞に突き抜けて上顎洞炎を起こしている。
インプラントどうしの距離が近すぎて上部構造の臼歯部に強い力がかかり破損してくる。

こんな治療をやらないで本当に良かったと思います。

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