写真のCASKIT(キャスキット)は、元々は上顎洞底挙上術のために 開発された器具です。
この器具の特徴はインプラントの際の骨形成にあたって バー(切削用ドリル)に1ミリ刻みのストッパーが付いていることです。
これにより硬い骨だとついつい強い力をかけないと形成できないのですが、 1ミリずつしか骨を削れないようになっているので 少しずつ安心安全に処置を進めることができ、愛用しております。
最近注意しないといけないのは、フラップレス手術という 歯ぐきの粘膜を切開剥離しないで行なう処置です。
もちろん、事前にCTで顎の骨の状態を把握してから行ない、またコンピュータガイデッド処置といって手の感覚に頼らないで処置してゆく方法もあり、
一見先進的に思う方もいるのですが、CTにも誤差はあります。
最後は必ず自分の目で顎の骨の状態を確認しながら処置を行なうのが王道です。
2007年にインプラント処置中に事故が起こり、あたかも人工歯根自体が危ない処置であるかのように 誤解されている方もいたようですが、きちんと顎の骨の状態を目視しながら手術すればああいった事故は起こるはずもありません。
ピュアスマイル原田歯科クリニックでは、新しいものにすぐ飛びつくのではなく、ある程度の期間を経て予後が良いと判断されたもの、このCASKITのように明らかに安心安全な処置を行えるもの(は早期に)、を導入するよう心がけております。